猫に夢研究所

自分の備忘録を公開している感じです。国立大学法人で大学図書館職員(図書系職員)として働いています。みなし公務員です。

2023年度大学図書館職員短期研修の参加メモ : 4日目(10月20日(金))

目次


参加メモの前提

全体のバランスや文脈は考慮せず、自分が興味・関心を持ったところを中心にまとめています。

敬称略。


グループ討議・成果報告の準備(リハーサル) | 9:30-10:45 | 75分

  • 前日の続き
  • 成果報告資料を修正したり、デザインを入れたりしつつ、通しの発表練習を3回行った
  • 発表練習では、発表時間9分のうち、1回目と2回目は7分40秒前後で、最後の3回目は、8分58秒だった


国立情報学研究所の学術コンテンツ事業紹介 / 吉田 幸苗(国立情報学研究所学術基盤推進部学術コンテンツ課長) | 11:00-11:45 | 45分(うち質疑10分)

  • 国立情報学研究所の概要 : 設置目的
    • 情報学に関する総合研究並びに学術情報の流通のための先端的な基盤の開発及び整備


「学術情報の流通のための先端的な基盤の開発及び整備」にとくにお世話になっています。


  • 国立情報学研究所の概要 : 活動
    • 学術コミュニティの声を反映し、学問領域の中核拠点としてコミュニティ全体の研究・教育活動に必須な学術情報基盤を整備・運用
    • 長期的な視点に立つ基礎研究、社会課題解決を目指した実践的研究を推進
    • 大学共同利用機関の研究環境を活用した次世代のIT人材育成を実施


  • 国立情報学研究所の概要 : 沿革
    • 1976(昭和51)年5月 : 東京大学情報図書館学研究センター発足
    • 1983(昭和58)年4月 : 東京大学文献情報センター設置(情報図書館学研究センターを改組
    • 1986(昭和61)年4月 : 学術情報センター(NACSIS)設置(東京大学文献情報センターを改組)
    • 2000(平成12)年4月 : 国立情報学研究所設置(学術情報センターの廃止・転換)


図書館の世界からスタートした研究所。


  • 国立情報学研究所の概要 : 取組みの全体像
    • 情報から知を紡ぎ出す
    • 研究と事業を両輪として情報学による未来価値を創成


「研究所」という名前だが、研究に加えて、事業も柱。


  • 国立情報学研究所の事業 : 事業の全体像
    • 超高速ネットワーク、研究データ基盤、サイバーセキュリティ、クラウド、認証に関するサービスを提供し、全国の大学や研究機関等の研究教育環境を高度化


お世話になっているものばかり。ありがたいです。


  • コンテンツ:学術情報流通の推進 : 学術コンテンツ事業の変遷
    • [研究成果]の[書誌情報]を[共有]する
    • [研究成果]の[メタデータ]を[共有・流通]する
    • [研究成果]の[本文データ]を[共有・流通]する
    • [研究データ]の[メタ・本文データ]を[管理・流通]する


変遷をこのようにまとめてみるとおもしろいですね。


  • データ検索基盤:CiNii Research
    1. 研究データと密接に関係する学術論文や本、博士論文、研究プロジェクトの検索機能と一体化して横断検索を提供
    2. 横断検索で関係する情報へのイージーアクセスを実現
    3. 研究データと関連情報を「つなぐ」ための統合ナレッジベースを整備
    4. 関連情報にワンステップで到達し、芋づる式に取得できるディープサーチを実現


CiNii Research、とてもお世話になっています。ありがとうございます。


  • 目録所在情報サービスと電子リソースデータ共有サービス
    • 新NACSIS-CAT/ILL
      • 国際標準への対応
    • 電子リソースデータ共有サービス
      • ライセンス
      • タイトルリスト
      • 国際標準への対応


NACSIS-CAT/ILL、とてもお世話になっています。ありがとうございます。


  • 公開基盤 : JAIRO Cloud
    • オープンアクセスの推進を加速化させるための機能拡張
    • 研究データの公開を支援するための機能提供


748機関も参加しているのですね。自分の大学図書館は利用していないです。


  • アーカイブの強化
    • JUSTICEとの連携による電子ジャーナル等の確保と恒久的なアクセス保障体制の整備
      • NII-REOアーカイブの強化(2003(平成15)年~)
        • 共同購入により、図書館は応分の負担で経済的にコンテンツを導入
      • CLOCKSSとの連携協力(2010(平成22)年~)
        • 世界中の大学図書館及び学術出版社の共同運営によるダークアーカイブプロジェクト
        • 国際的・地理的に分散した12機関がアーカイブノード(保存庫)として、電子ジャーナルの長期保存を担う(NII:日本のノードを担当)
        • 出版社サイトでアクセスできなくなった場合、オープンアクセスで公開 : 69誌公開中
        • 日本の大学図書館向け特別提案に関する協定締結により、年会費の大幅ディスカウント=1機関205ドル


本当にいろいろやっているし、工夫されていると思います。

CLOCKSSで69誌公開中ということを初めて知りました。今までにどのくらいの規模で何回くらいトリガーイベントが起きたのかな?


  • オープンサイエンスの推進
    • SPARC Japanセミナーの実施
      • 学術情報流通に関する最新の動向を紹介
    • 国際連携の強化(国際的なオープンアクセスプロジェクトへ の参画)
      • SCOAP3支援(2014(平成26)年~)
      • arΧiv.org支援(2014(平成26)年~)


arΧiv.orgとも関わりがあるのですね。知りませんでした。


  • G7科学技術大臣会合におけるオープンサイエンスの推進
    • オープンサイエンスの拡大のために協力する


いい流れ。


  • 第6期科学技術・イノベーション基本計画
    • 2025年までに、データポリシーの策定率が100%になる。
    • 2023年度までに、データマネジメントプラン(DMP)及びこれと連動したメタデータの付与を行う仕組みの導入率が100%になる。


両方とも数値目標が100%!


  • 研究データ管理とは
    • ある研究プロジェクトにおいて使用された、あるいは生成された情報を、どのように組織化、構造化、保管、管理していくのか、を包括する用語
    • 以下を含んでいる概念
      • 研究データ管理計画の作成
      • 研究プロジェクトで日々生じる情報の取扱い
      • プロジェクト終了後のデータの長期的な取扱い


定義の確認ができました。


  • GakuNin RDMの今後の課題一覧
    • 全国展開が始まった時のスケーラビリティ
    • システム的な応答性能の確保
      • 個別案件に対する外部連携チームの人材確保
      • 共通基盤と分野特化ツールやPFとの連携
    • 大規模、大容量データへの対応
      • 理研と連携しながら仕様を検討中
    • 機密性の高いデータに対する対応
      • MS目標2のELSIチームと対応を検討中
    • 産学連携への対応
      • 認証連携チームと対応を検討中
    • 他の実験設備との連携
      • SINET Streamやコアファシリティとの連携の中で検討中
    • などなど


「大規模、大容量データへの対応」と「機密性の高いデータに対する対応」をどうするのか気になります。


  • 研究データ管理人材の育成:人材育成プログラムの開発と公開
    • 「研究データ管理サービスの設計と実践」教材(第二弾)
      • 研究支援者(図書館員、研究支援職員(URA)、技術スタッフ等)のための教材
      • 研究プロセス(研究前、研究中、研究後)に沿って、具体的なサービスの設計と実践を学習
      • NIIが開発中の新オンライン学習プラットフォーム(学認LMS)から2020年度6月より正式運用開始


人材育成のために、教材が公開されているのがありがたいです。


グループ討議・成果報告 | 12:45-14:40 | 105分

  • 進行方法について
    • 発表時間は9分厳守で、8分時点でベルを1度鳴らし、9分で2度ベルを鳴らす
    • もし9分になったら、その時点で終了するというスタイルで進行する


  • 自分たちの班について
    • 自分たちの班が発表するときはやっぱり緊張した
    • 班の全員が最後まで緊張感を持つために、順番にマイクを回して話すという発表スタイルにした
    • 時間の都合で、最後のスライドは投影のみで口頭では説明ができなかった。


  • 全体の感想
    • どの班も発表がとても丁寧だと思った
    • みなさん発表慣れしている感じがした


グループ討議の講評・講評者との意見交換 / 久保田 壮活(東京大学附属図書館総務課長), 吉田 幸苗(国立情報学研究所学術基盤推進部学術コンテンツ課長) | 14:40-15:10 | 30分(うち質疑10分)

  • 久保田 壮活(東京大学附属図書館総務課長)
    • 自分たちの班への講評
      • 話がとてもスムーズだった
      • 議論の進め方がよくわかった


  • 吉田 幸苗(国立情報学研究所学術基盤推進部学術コンテンツ課長)
    • 自分たちの班への講評
      • 乗り越えられるハードルを設定するのがポイント
      • 心が折れない、かつ、成長が実感できるといい


グループ討議・成果報告の振り返り | 15:25-16:45 | 80分

  • まず自分の班で振り返りを行った
  • 続いて、ワールドカフェで振り返りを行った
  • 最後に再び自分の班で振り返りを行った


閉講式 | 16:45-17:00 | 15分

  • 久保田 壮活(東京大学附属図書館総務課長)
    • 今が刺激を受けて、1番蓄積した状態
    • 思っただけで終わりでなく、職場に戻って実践する
    • 1人ではなく、周りを巻き込む
    • 講師にメールで質問してもいい
    • 主体的に動くことができるようなってほしい
    • すぐではなくていいので、この研修をそのきっかけにしてほしい


  • 事務連絡
    • あとでアンケートの連絡をするので、締切までに回答する
    • あとでグループ討議の事後課題の連絡をするので、締切までに提出する
    • 修了証書は、閉講式後に渡す
    • 会場は、18:30まで開けておく


おわりに

  • 講師のみなさま、講義していただき、ありがとうございました。
  • 図書館見学の担当者のみなさま、案内していただき、ありがとうございました。
  • グループ討議の講評者のみなさま、講評していただき、ありがとうございました。
  • 主催者・運営者のみなさま、研修を開催・運営していただき、ありがとうございました。講義・グループ討議に集中できる、とてもスムーズな運営でスマートな研修でした。また、どなたかわかりませんが、グループ討議の課題を考えていただいたみなさま、ありがとうございました。そのほかに大学図書館職員短期研修に携わられた方がおりましたら、ありがとうございました。
  • 参加者のみなさま、みなさまと同じ年度の大学図書館職員短期研修に参加できて、とてもよかったです。
  • 4日間、とても楽しかったです!


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