2016年に読んでよかった本と読了した本66冊一覧です。
マネーフォワードを確認したところ、2016年の本の購入金額は199,805円でした。2015年の159,541円に比べると、約40,000円増加。猫に夢の蔵書目録をパッと見たところ、購入冊数は90冊くらい。92冊かな? 平均価格が約2,171円で、想像以上に高い。購入冊数を数え間違えてるかも。
目次
- 『平時の指揮官有事の指揮官―あなたは部下に見られている (文春文庫)』
- 『ハーバード流マネジメント講座 90日で成果を出すリーダー (Harvard Business School Press)』
- 『ビジネスをつくる仕事 (講談社現代新書)』
- 『行政学』
- 『東大生はバカになったか (文春文庫)』
- 『公務員1年目の教科書』
- 『デジタル環境と図書館の未来: これからの図書館に求められるもの (図書館サポートフォーラムシリーズ)』
- 読んだ本一覧
過去3年の記事はこちら。
- 2015年に読んでよかった本(会計/法制執務/知的生産・自己啓発/図書館情報学)と読了した本56冊一覧 - 猫に夢研究所
- 大学図書館職員2年目(2014年)に読んだ本75冊とおすすめ本(自己啓発/公務員/図書館)_その1 - 猫に夢研究所
- 大学図書館職員2年目(2014年)に読んだ本75冊とおすすめ本(自己啓発/公務員/図書館)_その2 - 猫に夢研究所
- 大学図書館職員1年目(2013年)に読んだ本55冊とおすすめの本7冊 - 猫に夢研究所
『平時の指揮官有事の指揮官―あなたは部下に見られている (文春文庫)』
あなたは部下に見られている 平時の指揮官 有事の指揮官 (文春文庫)
- 作者:佐々 淳行
- 発売日: 1999/11/10
- メディア: 文庫
- 2016年1月に読んだ本 - 猫に夢研究所
- 2016年最初に読了した本。
- サブタイトル「あなたは部下に見られている」のとおり、リーダーについての本。
- 佐々淳行の本は、『定本 危機管理 ―我が経験とノウハウ―』と『危機管理 (公務員研修双書)』も読んでいるが、いずれも勉強になる。これで3冊目の「読んでよかった本」入り。
本書では、指揮官がつねに心掛けておかねばらない“平時の心得”と一朝事あらば、部下を率いて難問に対処するための“有事の心得”を、私自身の体験や先人の事例に基づき具体的に述べてみた。精神訓話の類は、緊急・非常の際、なんら行動の指針とはならないからである(p.4)
『ハーバード流マネジメント講座 90日で成果を出すリーダー (Harvard Business School Press)』
ハーバード流マネジメント講座 90日で成果を出すリーダー (Harvard Business School Press)
- 作者:マイケル・ワトキンス,Michael Watkins
- 発売日: 2014/03/18
- メディア: 単行本
- 2016年11月に読んだ本 - 猫に夢研究所
- カバーの見返しの情報。
本書は、昇進した新任管理職が最初の90日を乗り切るためのロードマップである。あらゆるレベルの管理職に役立つ、柔軟なフレームワークを示しながら、上司との関係、部下の評価、組織戦略などを掘り下げていく。90日という期間でリーダーが何をするべきなのか、実践的かつ体系的に学べる一冊
- 昇進した新任管理職向けの本。
- 新しい職場環境に移る際のポイントや注意事項が詳細に記されている。
- 箇条書き、チェックリスト、表などが多くわかりやすい。
- 公務員のような人事異動が多い職業の方におすすめ。
- 厚さのわりに早く読み切ることができた。
- 人事異動や昇進したときに読み返したい。
- 索引あり。
キャリア移行能力を身につける(xii)
- この本を読むまで、「キャリア移行能力」という視点は持っていなかった。
著者によると、移行に成功するための基本は八つある。(一)新しい任務に合わせて思考回路を切り替えること、(二)必要な知識や情報を効率よく学ぶこと、(三)状況にあった戦略を立てること、(四)上司と関係を築いて下地づくりをすること、(五)まず小さな成果あげて流れをつくること、(六)組織のバランスに歪みがないか見きわめて調整すること、(七)部下を評価してチームづくりをすること、(八)内外の支持基盤を確立することである。さらに、私生活の管理や会社としての移行支援も重要だとしている。これを九〇日の枠内で計画し、実践するのだ(p.270、訳者あとがき)
『ビジネスをつくる仕事 (講談社現代新書)』
- 作者:小林 敬幸
- 発売日: 2013/10/18
- メディア: 新書
- 2016年6月に読んだ本 - 猫に夢研究所
- 帯の情報。
ビジネスの攻め方、守り方その基本から実戦までがわかる!
- 著者は、三井物産の方。
- ビジネスマンの心構えがわかる。
- 現場との関わり方、計画された偶発性、ビジネス(事業)の育ち方がおもしろかった。
異動のあるサラリーマンは、自分が立ち上げたビジネスが成長して成果を得るまで、担当を続けられないことも多い。(中略)そうであれば、自分が担当からいなくなっても、事業の立ち上げのときのコンセプトを組織が維持できるか見極めなければならない。(中略)もし無理なら、ためらいなくやめたほうがいい。そのビジネスは、それだけ生命力がないともいえるし、その会社には、そのビジネスを立ち上げる実力がないともいえる(p.61-62)
よりよい偶然が、より多く起こるように準備、努力する(しかし、将来何が起こるかは、予見・計画されていない)(p.105)
よい偶然が起こったときに、それをうまく活用できるように常に準備しておく(p.105)
予防策を講じるのも必要だが、今後も、何年かに一度、起こるものだと考え、それでも持続できる耐性を企業が備えることも大切だ(p.206)
『行政学』
- 2016年4月に読んだ本 - 猫に夢研究所
- 公務員試験のタネ本として有名。
- 行政の仕組みや公務員の生態がよくわかる。
- 理論的な記述だけでなく、組織内での反抗(p.202-204)や順次回覧型と持回り型の決裁方式(p.306-313)についての項目まであり、行政学の生々しさを感じた。
- とくに下記の章が勉強になった。
- 第14章 政策形成と政策立案
- 第15章 環境変動と政策立案
- 第16章 日本の中央省庁の意思決定方式
- 第17章 予算編成過程と会計検査
- 読みやすい文体ではない。
- 索引あり。
しかし、ここで居直っていわせてもらえば、講義を聴き教科書を学習することだけで、その学問に興味を抱くなどということは、ほとんどありえないことだと考えてほしい。その学問に興味を覚えようとするのであれば、まず専門書をひもとき、その著者と格闘してみることが必要である(v)
『東大生はバカになったか (文春文庫)』
- 作者:立花 隆
- 発売日: 2004/03/12
- メディア: 文庫
- 2016年5月に読んだ本 - 猫に夢研究所
- サブタイトルは、「知的亡国論+現代教養論」。
- 東京大学と文部科学省に対する批判を中心とした高等教育論、教養論、教養教育論。
- 単行本は2001年発売(文庫は2004年発売)だが、主張自体に古さを感じなかった。
- とくにおもしろかった項目。
- 必要とされるのはゼネラリスト(p.49-52)
- 文部省による“護送船団”は沈没する(p.77-80)
- 授業をインターネットに乗せる(p.202-205)
- 自分が自分に与える教育(p.210-213)
- アウトプットの重要性(p.275-278)
- ブックガイドと百科事典(p.290-296)
- 本の読み方、検索エンジンの使い方(p.296-300)
- ウソと誤りを見抜く能力(p.305-309)
- ダークサイドを知れ(p.312-315)
教育の目的は現制度の賛美者をつくることではなく、制度を批判し改善する能力を要請することである(百科全書の哲学者コンドルセ, p.82)
大学教育の核心は、演習(ゼミナール)を通じてのパーソナルな教育にあると思う(p.146)
その人が読んでいる本がわかれば、その人の頭の中身はほとんどわかってしまうのである(p.154)
大学というのは、何を学ぶところかといえば、一口でいえば、学び方を学ぶところである(p.208)
講義、学生間の相互刺激、本とメディアという3つのチャネルの総合的な教育の場が大学(p.238)
『公務員1年目の教科書』
- 作者:堤 直規
- 発売日: 2016/04/14
- メディア: 単行本
- 2016年10月に読んだ本 - 猫に夢研究所
- 公務員向けのビジネス書。
- 丁寧に書いてあり、腑に落ちることが多かった。
- 読みやすかった。
- 目次はこちら。→ 公務員1年目の教科書 - 株式会社 学陽書房
- 著者のブログはこちら。→ 一歩先行く市役所職員となるための仕事術
財務会計は、主任以上をめざす人にとってはもちろん、どの職場でも必要であり、すべての職員に必須のスキルです(p.87)
実務の手順より1つひとつの根拠を正確に(p.87)
配属3か月以内に、自分の担当業務の法令と所属する課が所管している例規・要綱については、目を通しましょう(p.107)
「行政通則」「財務」は、入所3年以内に目を通しておきましょう(p.108)
いろいろな先輩・上司・後輩のもとで仕事をするのが公務員(p.122)
『デジタル環境と図書館の未来: これからの図書館に求められるもの (図書館サポートフォーラムシリーズ)』
- 2016年9月に読んだ本 - 猫に夢研究所
- ITと図書館についての本。
- オープンアクセス、機関リポジトリ、クリエイティブ・コモンズ、リンクリゾルバ、DOIなどのデジタル化に関わる技術や知識が整理できる。
- 参考文献が充実している。『カレントアウェアネス』『カレントアウェアネス-E』『カレントアウェアネス-R』が多いのが印象的だった。
- 索引あり。
- 4章では、図書館システムを中心に扱っている(p.73-105)。
- p.130では4行だが、山口大学図書館の学生協働とりぶカフェの事例が取り上げられている。
現在の図書館システムは、①不十分なサービス提供、②割高なコスト水準、③運営体制の脆弱さ、④システムの不要な作りこみ、⑤未成熟な調達方法などの問題を抱えている(p.77)
- 図書館が今後取組むべき課題として、下記の4つをあげている(p.223-242)。
- 図書館員養成のための体制の整備
- 図書館員の問題対処能力の向上
- 図書館関連機関の活動への協力
- 地方行政府や大学など図書館設置母体への積極的な働きかけ
読んだ本一覧
小泉禎久
読了日:03月06日